お盆過ぎに経済専門新聞に掲載されていた記事。
●安の●堂の運営会社(以下D社)が、
・売上高2兆円を突破する急成長ぶり。
・他の流通グループより利益率が高い。
ことを称賛する内容。
しかし、その内容は、ホントに経済専門紙なの?と疑いたくなるような内容...読んで損した(笑)
先方の広報の言いなり、同行して店舗を回ったレベルの内容で、取材したとは思えない。
もっと言えば、記事の内容はどこぞのバラエティで放映済みの内容ばかり。
自分の足と目で調査したら出てくる疑問やおかしな点は一切触れていない。
つまり、そこら辺の草の根ネット記事と同じで、プロが書くようなレベルに達していない。
突っ込みどころ満載の記事だが、ここでは利益率に関してのみツッコんでみた☆
■視点がおかしい-利益率が高い理由
記事では、D社が公表した決算情報に基づいて「利益率が他社より高い」と掲載。
しかし、その理由について分析した形跡がまったくない。
理由らしきことはそれらしく書かれていたが、どれも感覚的で主観、いわば感想。
一例として、仕入れ権限移譲に関する記述。主旨は、
「パートやバイトに仕入れ権限を委譲することで売れ筋をつかむ」
「他の小売りグループがやっていない各店舗独自の製販コラボ」
らしい。
まず、権限委譲に関しては、人件費が安いバイトやパートに正社員並みの仕事をさせているんだから、人件費が安い分、利益が出て当然でしょ?
それを、全店で実施してるんだから、店舗の数の掛け算で積み上がる。
こんな当たり前のことを、どうして指摘しないんですかね、記者の方は?
D社が得た利益の分配も不明確だし。
おそらく、
仕入れに失敗して損失出してもおとがめなしにしてんだから、成功しても分け前なんてあげないに決まってんでしょ♪
というD社の方針/不文律なんでしょうね。
個人の能力や資質にタダ乗りですべてが成り立っているのがD社、となぜ指摘しないのか、不思議。
店員さんたちは身を粉にして働いているのにその時給は「え!?」となるぐらい安いって、自分の足と目で取材すればすぐにわかるのに、それすらしていないことが記事を通して見えてきてしまう。
次、各店舗独自の製販コラボ、こんなことが継続的にあるいは永続できると思っているのでしょうか、記者の方は(@_@)
コラボ先が掃いて捨てるほどある、なんて幻想でしょ、誰でもわかる...
そういうことに気づか(け)ないのは、たぶん記者の方のバックグラウンドに、
「コンビニ業界の製品開発はスバらしい!」
があると推察します。
毎日新商品を出し続け、毎日廃版商品の山を作り続けることは「ムダ」である、という当たり前のことが当たり前に思えない、感覚マヒ状態。
これって典型的な「自転車操業」でしょ、経済/経営の基本用語。
記事の裏付けや分析が浅すぎ、プロが書いた記事とは思えず。
...AIに頼んで書いてもらったのかも(笑)
この記事に限らず、目先の利益や売り上げの数字だけ見て(=信用して) 実態を見誤る事例が多すぎますね...分析力の劣化、いやもはや欠如、には目を覆うばかり。
こんなていたらくでは、この経済専門紙の没落はそう遠くない...
以上です☆